工業用として金めっき・Auめっきは、精密な電子・半導体部品を中心に極めて重要な機能的役割を果たしています。金めっき・Auめっきは、軟らかいソフトゴールドと、硬いハードゴールドに分けられます。 ハードゴールドは、コバルト・銀・鉄・ニッケルなどを共析させ、金の特性を失わず、硬さや摩耗性を高めた合金めっきである。 金めっき・Auめっきは、一般的にコネクター・電気接点部品・プリント配線基板等に用いられています。
めっき種類 | めっき名 | 純 度 | ||
金めっき | トップ(オーバー) コート用 | 硬質金 | 金コバルト | Au 99%以上 Co 共析 |
金ニッケル | Au 97% Ni 3% | |||
金銀 | Au 75% Ag 25% | |||
金三元合金 | ||||
純金(24K) | Au 99.9% | |||
軟質金 (ボンディング) | 純金(24K) | Au 99.99% | ||
(複合めっき) | <金コンポジット ・めっき> | |||
アンダーコート(下地)用 | 金ストライク | Au 99%以上 | ||
金ストライク | Au 96% Co 3%以上 |
パラジウム系金属めっき・Pdめっきは、金めっきに比べ安価であり、更に高硬度めっき被膜です。パラジウム系金属めっき・Pdめっきは、半田転写(半田カス)が付着しにくい特性があると言われています。 空気中の有機物質がめっきの触媒作用で重合(ポリマー)化し、摩擦ポリマーを生じさせ、動作に影響を与えることがあります。 摩擦ポリマーを防止するためには、パラジウム・コバルトめっき表面にAuめっきを薄く(0.2~0.5μ程度)めっきすると効果的があると言われております。 パラジウム系金属めっき・Pdめっきは、マイクロクラックが生じやすく、自重の4倍もの水素を吸蔵する特性があるため、めっきのコントロールが難しいめっきです。 一般的には、電気接点や半導体検査プローブなどに使用されています。
めっき種類 | めっき名 | 純 度 | |
パラジウム めっき | トップ(オーバー)コート ・拡散防止用 | パラジウム・コバルト合金 | Pd 97~75% Co 3%~25% |
パラジウム・ニッケル合金 (ニッケル・パラジウム合金) | Pd 80% Ni 20% | ||
純パラジウム | Pd 99.9% | ||
トップ(オーバー)コート用 | パラジウム・インジウム合金 | Pd 90% In 10% |
ロジウムめっき・Rhめっきは、アークには弱いが耐食性がよく、硬さも700~800Hvと高く耐磨耗性が非常に優れている。ロジウムめっき・Rhめっきは、耐食性環境において表面に電気傷害となる皮膜を作らないので、膜を破壊するのに必要な電圧を必要としない。低電圧、低電流でも安定した接触が得られる。ロジウムめっき・Rhめっきは、比較的電着応力が大きく、クラックを生じ易い欠点があります。また、先端が鋭角やバリなどがある場合、先端腐食が生じる可能性があり、非常にコントロールが難しいめっきです。 特にロジウムめっき・Rhめっきは、長期間安定した接触抵抗が要求される接触子や、摩耗の激しい接触子(コンピュータのリードスイッチ等)に利用されている。
めっき種類 | めっき名 | 純度 | |
ロジウム めっき | トップ(オーバー)コート用 | ロジウム(薄付け対応) | Rh 99.9% |
ロジウム(厚付け対応) | Rh 99.9% |
銀めっき、実用金属の中では、銀の電気伝導度が最も高いです。(Ag>Cu > Au > Al > Ni >Fe >Pt > Pb) 硬質銀めっきの使用用途は、コネクタ、端子、スイッチ類、軟質銀めっきは、リードフレーム類です。銀めっきは、はんだ付け性は共に良好で、抗菌作用がありますが、欠点としては、変色しやすく、硫黄系には弱く硫化銀を生成し黒く変色してしまいます。
めっき種類 | めっき名 | 純度 | ||
銀めっき | トップ(オーバー)コート用 | 硬質銀 | ノンシアン銀 | Ag 99%以上 |
ノーシアン銀 (厚付け対応) | Ag 99%以上 | |||
光沢銀(無機光沢) | Ag 99%以上 | |||
光沢銀(有機光沢) | Ag 99%以上 |
白金めっきは、プラチナめっきとも呼ばれ耐酸化性や耐食性、耐熱性に優れ、電子機器接点や電極、半導体製品など幅広く利用されています。また、ロジウムめっきとよく似た性質でもある為、装飾目的で利用されることもあります。白金めっきの特長としては、化学的に極めて安定、耐酸化・耐食性と耐熱性に優れています。また、良く電子機器用接点、電解用電極に用いられています。
めっき種類 | めっき名 | 純度 | |
白金(プラチナ) ・めっき | トップ(オーバー)コート用 | 白金(厚付け対応) | Pt 99.9%以上 |
アンダーコート(下地)用 | 白金ストライク |
ニッケル めっきは、耐食性や機械的性質、耐熱性、電気伝導性、磁性などにも優れた特性を持っており、色調も良く各種の素地に対して直接密着性の良いめっきができます。 無電解ニッケルめっきは、寸法精度も良く当社製品の下地めっきには、一般的に無電解ニッケルめっきを使用しております。
めっき種類 | めっき名 | 純度 | |
ニッケル めっき | (複合めっき) | 無電解ニッケル・PTFE | PTFE 20% |
電気ニッケル・PTFE | PTFE Max60% | ||
トップ(オーバー) ・アンダーコート用 | 電気ニッケル (ワット浴) | Ni 99%程度 | |
ニッケル・コバルト | Ni 80% Co20% | ||
アンダーコート(下地)用 | ニッケル・ストライク (ウッド塩化浴) | 99%程度 | |
トップ(オーバー) ・アンダーコート用 | 無電解ニッケル・リン (中・高リン) | Ni 88~92% P 8~12% | |
無電解ニッケル ボロン | Ni 99% B 1% |
銅めっきは、軟らかいめっきであり、電気伝導性、熱伝導性に優れており、プリント配線基板など電子機器部品に使用されます。めっきしにくい素材への下地めっき(銅ストライク等)として、利用されています。
めっき種類 | めっき名 | 純度 | |
銅めっき | アンダーコート(下地)用 | ノーシアン銅(厚付け対応) | 99%以上 |
銅ストライク | 99%以上 |
イリジウムめっき・Irめっきは、イリジウム単金属めっきだけでなく、イリジウム・ゴバルト・めっき等の合金めっきもあります。イリジウムめっき・Irめっきの特徴は、耐熱、耐摩耗性に優れた貴金属めっきです。一般にイリジウムめっき・Irめっきは、半導体部品やセンサ等に使用されております。微小微細めっき.comでも、試作対応まで対応が可能となっております。
めっき種類 | めっき名 | 純度 | |
イリジウム めっき | トップ(オーバー)コート用 | イリジウム | Ir 99.9% |
イリジウム・コバルト |
微小微細めっき.comでは、金めっきやニッケルめっき等のめっき被膜と特殊な物質と共析(複合・コンポジット)させる複合めっきです。特殊物質が共析する事によって、単金属では得ることができない特性などが向上します。
めっき種類 | 金めっき | ニッケルめっき | |
めっき名 | (複合めっき) | (複合めっき) | |
金コンポジット・めっき | 無電解ニッケル・PTFE | 電気ニッケル・PTFE |